お知らせ

お知らせ一覧

2013.4.12

解雇規制緩和論

解雇規制緩和論については、以前も取り上げましたが、財界や一部の民間議員からは主張されているところです。?採算が取れない赤字部門や赤字拠点はどの企業にも存在しますが、?現在の厳格な解雇規制の下では、このような部門や拠点の労働者を解雇することはかなり困難です。?解雇最後の原則から、まずは配転等の措置を考える必要があります。?そうすると、企業としては、?これらの部門や拠点にいる労働者を別の拠点や部門に配置転換させる必要があります(採算が取れないまま当該拠点等を存続させることもあるでしょう)。?しかし、このような配置転換により企業は余剰人員を多く抱える結果となります。?その結果、ますます企業業績は悪化します。?企業の業績が悪化すると、当然従業員の給与も上がりません。?従業員の給与が上がらず、余剰人員を多く抱えた組織の士気は当然下がります。?このような負のスパイラルを断ち切るため、解雇規制を緩和すべき、というのが解雇規制緩和論者の主張の骨子でしょうか。?確かに、現在の日本の経済は停滞どころか危機に瀕しています。?経済成長を望むのであれば、やはり企業が活力を取戻し、成長していくことが不可欠です。?その企業の成長の大きな障害が厳格な解雇規制である、というのは現実問題としてはその通りでしょう。

しかし、解雇規制を緩和することで、労働者はいつ解雇されるかわからない不安と一生付き合うことになります。企業が解雇権を濫用することで、労働者の地位が極めて不安定になるというとが、解雇規制緩和論が乗る超えるべき最も高いハードルであり、政府も解雇規制緩和には慎重な構えをみせています。?また、雇用が不安定になると、国民は消費を抑えて貯蓄に走り、結果的に、経済が成長しない恐れがある、という議論もあります。?いずれにせよ、現在の日本では解雇規制が緩和されることは、当分は無いでしょう。

大阪弁護士会 正森三博法律事務所

2013.4.12

精神障害者雇用の義務づけについて

精神障害者雇用の義務づけ等に関する記事を紹介します(読売新聞、4月11日)
記事によると、厚生労働省は11日の自民党厚労部会に、精神障害者の雇用を企業などに義務づける障害者雇用促進法改正案と、精神障害者の家族などを対象とした「保護者」制度を廃止する精神保健福祉法改正案を提示し、了承を得た模様です。
両法案とも今国会に提出する方針です。
障害者雇用促進法改正案では、募集・採用の機会提供や賃金決定などにおける障害者への差別禁止を明記しており、厚労相が必要と判断すれば、企業側に助言や指導、勧告を行うことができるようになりました。その上で、企業などに対し、身体、知的障害者の雇用を一定の割合で義務づける「法定雇用率」の対象に、2018年4月から精神障害者の雇用を追加する方針です。ただし、5年間の猶予期間が設けられています。

2013.4.12

憲法改正手続きの要件緩和へ

読売オンラインニュースから、憲法改正についての記事がありましたので、紹介します。
記事によれば、安倍首相と日本維新の会の橋下共同代表が、9日の会談で、憲法96条が規定する改憲手続きを巡り、衆参各院の「3分の2以上」の賛成が必要とする改憲発議要件を「過半数」に緩和すべきだとの認識で一致したそうです。さらに、過半数の賛成が必要とされている国民投票の要件の厳格化を検討する必要性でも一致したといいます。これに関連し、橋下氏は11日、大阪市役所で記者団に、「改正する条項に応じて(国民投票の)要件を変えてもいいのではないか」と述べ、要件の厳格化は重要条項の改正の場合に限定すべきだとの考えを示しています。
日本国憲法は、言うまでも無く我が国の最高法規であり、また、改正手続が極めて厳格な硬性憲法と呼ばれています。
その改正手続の要件を緩やかにするというのですから、慎重に議論する必要があるでしょう。
2013.4.12

休職期間と疾病の治癒

ここ最近多いのが、
従業員の精神疾患、それに伴う休職後のトラブルです。
通常、労働者がうつ病等の精神疾患にかかってしまい、出勤出来なくなった場合、
半年から1年程度、休職するよう会社から指示されます(または労働者の方から休職を申し出ます)。
そして、数ヶ月の休職を経て労働者は会社に対して復帰を希望するのですが、
まだ病気が治っていない等ということを理由に、
会社がこれに応じてくれないケースが目立っています。
その場合、労働者は、自らで自己の病気が治癒したこと、従って、就労が可能であることを立証する必要があります。
しかも、裁判例によれば、「原告は、所定の休職期間満了までに、被告に対し、復職を申し入れ、債務の本旨に従った労務提供ができる程度に病状が回復した事実を主張し、客観的証拠をもって立証する必要があるというべき」
とされていますので、医師の診断書等の客観的証拠が不可欠ということになるでしょう。
職場復帰を希望する労働者としては、
かかりつけ医などに相談して診断書を書いてもらう必要があります。

大阪弁護士会 正森三博法律事務所
2013.4.12

交通事故と保険会社


今朝も新御堂筋は事故がありましたね。
今日は天候も良好で事故の起こりにくい日だと思っておりましたので、意外でした。
朝の通勤時間帯に交通事故に遭遇してしまった場合、まずは警察からの聞き取りがありますね。
当然、会社への出勤も遅れることになるでしょう。
そして、その後は保険会社とのやり取りがあります。
ここで注意すべき点は、保険会社の提示する示談金は裁判上認められる金額よりもかなり少ないことが多い、ということです。
何も知らないまま、保険会社の示談金にサインすしてしまうケースも多いですが、まずは弁護士等に相談することをオススメします。
弁護士費用等を考慮しても、最終的な得られる経済的利益の額は弁護士に依頼したときの方が断然高くなるケースが多いです。

                                              大阪弁護士会 正森三博法律事務所
2013.4.11

交通事故と休業損害

昨日の朝も新御堂筋線で4台の玉突き事故が発生し大渋滞となっておりました。
通勤時間帯の交通事故でしたので、運転手の方は会社勤めの方かと思われます。
会社勤めの方でしたら?C
仮に交通事故により怪我等をして、
会社へ行けなかった場合、
休業損害として現実の収入をベースとした損害金を保険会社等へ請求することができます。
では、専業主婦の方の場合はどうでしょうか。
これはよく質問されることですが、答えとしては、できる、ということになります。
入院などをしていまい全く家事に従事出来なければ100%、
首の痛みなどで少ししか家事が出来ない場合には、たとえば30%など、その割合に応じて認められます。
そして、その場合、基本的には、女性労働者の平均賃金をベースに計算します。
自賠責保険では一日5700円が損害額として計上されます。
なお、パート収入も得ている場合には、現実収入と平均賃金の多い方を基準とします。

大阪市北区西天満2-9-14-702   大阪弁護士会   正森三博法律事務所
2013.4.10

精神疾患を原因とする欠勤と懲戒

日本の裁判所は労働者に寄り過ぎという声もあるところですが、これが実情ですので、使用者の方は労働環境についてはより一層のコンプライアンスが求めらています。
近時の判例(最高裁判所第二小法廷 平成24年4月27日)も、
従業員が,被害妄想など何らかの精神的な不調のために,実際には事実として存在しないにもかかわらず,約3年間にわたり盗撮や盗聴等を通じて自己の日常生活を子細に監視している加害者集団が職場の同僚らを通じて自己に関する情報のほのめかし等の嫌がらせを行っているとの認識を有しており,上記嫌がらせにより業務に支障が生じており上記情報が外部に漏えいされる危険もあると考えて,自分自身が上記の被害に係る問題が解決されたと判断できない限り出勤しない旨をあらかじめ使用者に伝えた上で,有給休暇を全て取得した後,約40日間にわたり欠勤を続けたなど判示の事情の下では,上記欠勤は就業規則所定の懲戒事由である正当な理由のない無断欠勤に当たるとはいえず,上記欠勤が上記の懲戒事由に当たるとしてされた諭旨退職の懲戒処分は無効である、
と判示しております。
また、この判例は、
精神的な不調のために欠勤を続けていると認められる労働者に対しては、精神的な不調が解消されない限り引き続き出勤しないことが予想されるところであるから、使用者としては、精神科医による健康診断を実施するなどした上で、その診断結果等に応じて、必要な場合は治療を勧めた上で休職等の処分を検討し、その後の経過を見るなどの対応を採るべきである、
とも判示しており、今後の労働実務に対して影響を与えることは間違い無いでしょう。

大阪市北区西天満2-9-14-702   大阪弁護士会   正森三博法律事務所
2013.4.10

弁護士ドットコム

当事務所の弁護士、石田拓也が弁護士ドットコムに掲載されました。

こちら

大阪市北区西天満2-9-14-702   大阪弁護士会   正森三博法律事務所
2013.4.10

弁護士列伝

当事務所の代表弁護士、正森三博が弁護士列伝に掲載されました。

弁護士列伝・正森三博

 

大阪市北区西天満2-9-14-702   大阪弁護士会   正森三博法律事務所
2013.4.10

公正証書の委任状

以前は公正証書用委任状の定型書式が よく用いられていましたが、先日公証人役場から 「作成した契約書の表紙に委任状を貼付して一体の委任状とします。」と指示されました。確かにこの方が間違いがなくていいかもしれません。 
                  大阪市北区西天満2-9-14-702   大阪弁護士会   正森三博法律事務所
2013.4.10

労働契約法改正と正社員の多様化

日本経済新聞社から、職務・時間限定の正社員について興味深い記事がありましたので、簡単にご紹介します。

「内閣府の有識者会合は、4月9日、日本の経済成長に向けた人材の育成や活用についての提言を発表しました。
 当該提案は、
時間や仕事内容を限定した正社員制度を広げて多様な人材が安定的に働けるようにすること、
職業ごとに力量を評価する制度をつくることで、
専門能力を持つ人材の自由な転職や再就職を促すこと、
労働者の数を増やすとともに、生産性を高めて経済を押し上げ
ることを内容としています。

提言では、教育訓練を受ける機会が乏しい非正規雇用が増えると生産性が上がりにくくなると指摘し、
雇用が安定した正社員を増やすことを訴えます。
ただ子どもや家庭の都合で通常の正社員として働きにくい人が多いことから、
勤務の時間や地域、仕事内容を限定した正社員を増やすことを提案しております。
 衰退産業から成長産業への労働者の移動に向けては、
環境・エネルギーや医薬品、
医療機器の製造業のほか、
金融や情報通信など、
生産性の高い分野を伸ばして雇用を拡大することが重要で、
労働者の移動を円滑に進めるために、
職務ごとに能力を評価する企業横断型の制度を整えることを提案しました。
解雇規制の緩和については「できるだけ失業を経ないで労働移動することを目指すべきだ」と慎重な姿勢を示したましたが、
これは、安定的な雇用が能力の開発につながるほか、「(転職のための)市場が十分発展していない」ためだとされています。
非正規雇用の増加については、正社員との賃金格差の総額が2000年に3兆1643億円と10年間で2倍に拡大したと試算しており、
これは、名目GDP(国内総生産)の0.63%に達する額で、消費の縮小を通じて経済全体の押し下げ要因になっていることを指摘しています。」

以上が提言の内容ですが、解雇規制の緩和については、以前から議論が盛んですね。
米シリコンバレー企業が典型ですが、転職市場が発展すれば、労働力の新陳代謝が盛んになり、
生産性向上につながるという議論はそれなりに説得力があると思われます。

様々なタイプの正社員が増え、ワークスタイルも多様化すれば、
現在眠っている日本の労働力を積極的に活用することが出来ます。

労働者にとっても転職しやすい環境が整備されることになり、
解雇を過度に心配することも(現在よりは)減るでしょう。

企業としても、解雇規制の緩和を主張しやすい環境となります。

もちろん、このような労働市場が日本に相応いいか否かという点については様々な意見があるところですが、
終身雇用制の崩壊、経済成長の停滞など、
従来の方法では乗り越えることの出来ない壁が立ちはだかっていることは、
間違いないでしょう。

労働契約法改正、正社員増加政策、そしていわゆるアベノミクスと、
様々な政策の下、今後日本の経済が発展していけば良いですね。
2013.4.10

寒い朝ですね

おはようございます。大阪の正森三博法律事務所・事務局です。
今朝はグッと冷え込みましたね。
更に今日は、日本列島全体が黄砂ですっぽりと覆われるそうです。

花粉やら、黄砂やら・・・春は色々なものが飛散して、何かと大変です。
しばらくはマスクが手放せそうにありません・・・・・

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正森三博法律事務所
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2013.4.9

労働契約法改正に関連して

労働契約法改正に際して、共同通信から興味深い記事があります。
以下、共同通信社の記事を抜粋。

「自民党雇用問題調査会(会長・森英介元法相)がまとめた若者の雇用対策に関する原案が8日、判明した。
大学や高校などを卒業後、正社員で働く人を年間で20万人増やすことが柱。
早期離職者を減らすため、暴言やパワハラなど違法で劣悪な労働を強いて退職を迫る「ブラック企業」の社名公表も盛り込んだ。
9日の調査会で原案を示す。
詳細を議論し、まとまり次第、厚生労働省など関係省庁に政策推進を要請する。
一部項目は夏の参院選公約に反映させたい考えだ。
厚労省などによると、大学を卒業した人が初めて就く仕事で、正規雇用を希望して実際に正社員になれた人の割合は8割に満たないとされる。」

とのことです。

ブラック企業の公表については、かなりドラスティックな措置だと思いますが、
これにより労働環境がよくなれば労働者にとっては嬉しいことですね。
2013.4.9

労働者派遣法改正・日雇労働の原則禁止

今回も前回同様、日雇労働の原則禁止について詳しくみていきましょう。

日雇派遣の原則禁止の例外要件を満たすかどうかは、労働契約ごとに確認することが基本です。
ただし、例えば、過去に「60歳以上」に該当することを確認している場合であれば、
再度の確認は必ずしも要しない取扱いでも差し支えありません。
?また、別の例としては、
例えば、数週間前に「昼間学生」に該当することを確認している場合には、
当該労働者が退学等により「昼間学生」の要件を満たさなくなったことが明らかである場合を除き、
必ずしも再度の確認を要しない取扱いでも差し支えありません。
もっとも、年度替わりの時期等の場合には再度の確認が必要です。

日雇派遣の原則禁止の例外要件の判断に用いられる「収入」とは、税金や社会保険料の控除前であるという理解で良いです。

例えば、生計を一にする世帯の中に3名(A・B・C)の稼得者がおり、
世帯収入に占めるAの収入割合が40%、Bの収入割合が30%、Cの収入割合が30%となっている場合、
3名全員が「主たる生計者でない者」に該当すると判断して差し支えないです。

日雇派遣の原則禁止の例外として認められる「副業(生業収入が500万円以上ある場合に限る。)」とは、
当該労働者の主たる業務の収入が500万円以上という理解で差し支えないです。
例えば、三つの業務を掛け持ちしており、
それぞれの業務の収入が400万円、80万円、20万円である場合、
これらを合算すると500万円になるが、これは「生業収入が500万円以上」という要件を満たすものではないという理解でよいです。
2013.4.9

労働者派遣法改正

今回は、労働者派遣法改正について、よくある質問の中から実務上特に重要な点について詳しくみていきましょう。

改正労働者派遣法では、日雇いという概念は原則禁止とされていますが、
あくまでも禁止対象は、日雇派遣であり、直接雇用による日雇就労は禁止されていません。

雇用期間が31日以上の労働契約を締結している場合には、その期間中、労働者を複数の会社に派遣しても問題はありません。
そもそも、雇用期間が31日以上あれば、日雇派遣には該当しません。
例えば、雇用期間が31日以上の労働契約を締結し、A社へ2週間、B社へ1週間、C社へ2週間派遣することは差し支えないとされています。

雇用期間が2ヶ月の労働契約終了後、
残務処理や引継等のため、新たに雇用期間が30日以内の労働契約を結ぶことは日雇派遣の原則禁止に抵触すろとされています。

改正労働者派遣法の施行前に締結した労働者派遣契約に基づく労働者派遣については、日雇派遣の原則禁止は適用されません。
日雇派遣の原則禁止の対象となるのは、改正労働者派遣法の施行日以降に締結される労働者派遣契約からです。

雇用期間が3ヶ月の労働契約を締結し労働者派遣を行っていたものの、
派遣労働者本人からの自発的申出により離職となり、
結果的に雇用期間が30日以内となった場合には、日雇派遣の原則禁止に抵触しないと解されています。

日雇派遣の原則禁止の例外となる場合として、
「60歳以上」「昼間学生」「副業(生業収入が500万円以上ある場合に限る。)」
「主たる生計者でない者(世帯収入が500万円以上ある場合に限る。)」が示されていますが、
例外として取り扱われるためには、このいずれかの要件を満たせばよいということで、
全てを充足する必要はありません。


2013.4.9

「滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」とブラックバス釣り

みなさん、こんにちは。
弁護士の石田拓也です。

私の趣味はバス釣りで、最近は忙しくて行けておりませんが、以前は良く琵琶湖に釣りに行っていました。
ちょうどその頃は、司法試験が終わり、結果発表を待っている時期でしたので、多い時で週に5回くらい行っていた記憶があります(笑)。

バス釣りといえば、10年くらい前にも一度バス釣りブームがやってきましたね。
私が中学生くらいのときで、高校受験を間近に控えている時期ではありましたが、周りはバス釣り一色でした。

ところが、その後数年くらいして徐々にバス釣りをしている人は見かけなくなりました。
「滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」が制定され、いわゆるキャッチアンドリリースが禁止された頃くらいからでしょうか。
この条例には憲法上も法律上も様々な問題点があり、裁判上も争われたことがあります。
ここで個人的な意見を述べるつもりはありませんが、釣りを好む人にとって嬉しくない条例であることは間違いないでしょう。
ともあれ、条例制定後は、(その萎縮効果により?)バス釣りをする人はかなり減ったように思います。

そんなこんなで一度は息が消えかかったバス釣りブームですが、近年またバス釣りをする人が増えているそうです。
特に最近は女性の方が増えているようで、釣りガールと呼ばれているそうです。確かに私が昨年釣りに行っていた時にも女性の方はかなり多かったですね。

また休日には以前のように琵琶湖へ釣りに行ってみたいものです…。


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2013.4.8

労働契約法改正・不合理な労働条件の禁止

今回は、不合理な労働条件の禁止について詳しくみていきましょう。

今回のポイントは以下の点です。

不合理な労働条件の禁止(第20条)
これは、
同一の使用者と労働契約を締結している、
有期契約労働者と無期契約労働者との間で、
期間 の定めがあることにより不合理に労働条件を相違させることを禁止するルールです。

①対象となる労働条件
一切の労働条件について、適用されます。
賃金や労働時間等の狭義の労働条件だけでなく、
労働契約の内容となっている災害補償、 服務規律、教育訓練、付随義務、福利厚生など、
労働者に対する一切の待遇が含まれます

②判断の方法
労働条件の相違が不合理と認められるかどうかは、
1 職務の内容(業務の内容および当該業務に伴う責任の程度)
2 当該職務の内容および配置の変更の範囲
3 その他の事情
を考慮して、
個々の労働条件ごとに判断されます。
とりわけ、通勤手当、食堂の利用、安全管理などについて労働条件を相違させることは、
上記1~3を考慮して、特段の理由がない限り、合理的とは認められないと解されます。



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2013.4.8

労働契約法改正・「雇止め法理」の法定化

今回は、「雇止め法理」の法定化について詳しくみていきましょう。
「雇止め法理」の法定化における重要な点は以下のとおりです。

「雇止め法理」の法定化(第19条)
有期労働契約は、使用者が更新を拒否したときは、
契約期間の満了により雇用が終了します。
これを「雇止め」といいます。
雇止めについては、
過去の最高裁判例により、
一定の場合にこれを無効とする判例上のルール(雇止め法理)が確立しています。
今回の法改正は、雇止め法理の内容や適用範囲を変更することなく、
労働契約法に条文化し ました。

①対象となる 有期労働契約
次の1、2のいずれかに該当する有期労働契約が対象になります。
1  過去に反復更新された有期労働契約で、その雇止めが無期労働契約の解雇と社会通 念上同視できると認められるもの
★最高裁第一小法廷昭和49年7月22日判決(東芝柳町工場事件)の要件を規定したもの
2  労働者において、有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新され るものと期待することについて合理的な理由(※)があると認められるもの
★最高裁第一小法廷昭和61年12月4日判決(日立メディコ事件)の要件を規定したもの
(※)合理的な理由の有無については、
最初の有期労働契約の締結時から雇止めされた有期労働契約 の満了時までの間におけるあらゆる事情が総合的に勘案されます。
いったん、労働者が雇用継続への合理的な期待を抱いていたにもかかわらず、
契約期間の満了前に使用者が更新年数や更新回数の上限などを一方的に宣言したとしても、
そのことのみをもって直ちに合理的な理由の存在が否定されることにはならないと解されます。

②要件と効果
上記の1、2のいずれかに該当する場合に、
使用者が雇止めをすることが、
「客観的に 合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないとき」は雇止めが認めら れません。
その場合、従前と同一の労働条件で、有期労働契約が更新されます。

③必要な手続
条文化されたルールが適用されるためには、
労働者からの有期労働契約の更新の申込み が必要です(契約期間満了後でも遅滞なく申込みをすれば条文化されたルールの対象と なります)。
ただし、こうした申込みは、
使用者による雇止めの意思表示に対して、
「嫌だ、困る」 と言うなど、
労働者による何らかの反対の意思表示が使用者に伝わるものでもかまわな いと解されます。

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労働契約法改正・無期労働契約への転換

今回は、無期労働契約への転換について詳しくみていきましょう。

無期労働契約への転換無期労働契約への転換における重要な点は以下の点です。

まず、同一の使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合は、
労働者の申込みにより、無期労働契約に転換します。
※通算契約期間のカウントは、平成25年4月1日以後に開始する有期労働契約が対象です。
平成25年3月31日以前に開始した有期労働契約は通算契約期間に含めません。

①申込み
平成25年4月1日以後に開始した有期労働契約の通算契約期間が5年を超える場合、その契約期間の初日から末日までの間に、無期転換の申込みをすることができます。
②転換
無期転換の申込みをすると、使用者が申込みを承諾したものとみなされ、無期労働契約がその時点で成立します。
無期に転換されるのは、申込み時の有期労働契約が終了する翌日からです。
③無期労働契約
無期労働契約の労働条件(職務、勤務地、賃金、労働時間など)は、別段の定めがない限り、直前の有期労働契約と同一となります。
「別段の定め」とは 、労働協約、就業規則、個々の労働契約(無期転換に当たり労働条件を変更することについての労働者と使用者との個別の合意)が該当します。
なお、無期転換に当たり、職務の内容などが変更されないにもかかわらず、無期転換後の労働条件を低下させることは、無期転換を円滑に進める観点から望ましいものではありません。
④更新
無期転換を申し込まないことを契約更新の条件とするなど、あらかじめ労働者に無期転換申込 権を放棄させることはできません(法の趣旨から、そのような意思表示は無効と解されます)。
⑤空白期間
有期労働契約とその次の有期労働契約の間に、契約がない期間が6か月以上あるときは、そ の空白期間より前の有期労働契約は通算契約期間に含めません。これをクーリングといいます。 上図の場合のほか、通算対象の契約期間が1年未満の場合は、その2分の1以上の空白期間があれば それ以前の有期労働契約は通算契約期間に含めません(詳細は厚生労働省令で定められています)。

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労働契約法改正

労働契約法改正のポイント

「労働契約法の一部を改正する法律」が平成24年8月10日に公布されました。
今回の改正では、有期労働契約について、下記の3つのルールを規定しています。
有期労働契約とは、1年契約、6か月契約など期間の定めのある労働契約のことをいいま す。
パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託など職場での呼称にかかわらず、有期 労働契約で働く人であれば、新しいルールの対象となります。

改正法の3つのルール
I 無期労働契約への転換
有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールです。
II 「雇止め法理」の法定化
最高裁判例で確立した「雇止め法理」が、そのままの内容で法律に規定されました。
一定の場合には、使用者による雇止めが認められないことになるルールです。
III 不合理な労働条件の禁止
有期契約労働者と無期契約労働者との間で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件の相違を設けることを禁止するルールです。

次回以降、上の改正点について詳しく解説してきます。

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